×月×日
見てください。この質素で、どうでもいいよ〜みたいな雰囲気の家。
僕はここに引っ越すことにした。バイトをしながら家のローンを払うのは
大変だし、広すぎる家は家族の団結を弱くする。そう思ったからだ。
妻はあの家を手放すことをあっさりと了解してくれた。
小さな家で僕たち家族は再スタートだ!


妻のセンスに僕は唖然とした・・・。
内装を任せのが大きな間違いでした・・・。


なに?このパー子風な部屋。


このピンクのライトは早速だが変えようと思う。
こんなムーディーな光は子供の教育に悪い影響が出そうだ・・・。


こんな本も落ちてるし。


悪いことばかりではない。
灯りを変えたら少しはマシになったし。


何より家族の距離が近くなった。


無邪気な息子に戻ったようだし、
妻に再び笑顔が戻り、僕も少しほっとした。


息子が積極的に妹に話しかけるようにもなった。
小さな部屋のおかげか、僕のおかげか。


嬉しい誤算とはこういうことだ。


これは本気で誤算だ。
妻が日記をつけているではないか。


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